外務省の来年度の捕鯨関係予算および在英大使館広報、公的支援を受けた広報映画の監督による発言と日本政府の外交方針の整合性について
2018年3月2日
外務省 御中
昨年8月30日付の水産業界紙みなと新聞に「妨害対策と国際理解柱 捕鯨関係概算要求で水産庁」との記事が掲載されました。記事中、外務省の来年度の捕鯨関係予算の概算要求額は1399万円とされ、「ビハインド・ザ・コーヴ」の米国上映との記述もあります。具体的にどのような形で、いくらが、誰に対して支払われるのか、ご回答ください。また、捕鯨問題を描いた映画には佐々木芽生監督制作の「おクジラさま」等他の作品もある中、同映画がなぜ、誰によって選定されたのか、お答えください。
同映画は今年2月15日に英国ロンドンで開催されたロンドン国際映画制作者祭にて上映され、在英大使館のホームページ上のイベントカレンダーでも告知されました。しかし、昨年にも同映画祭で日本人監督ツノダヒロカズ氏による東日本大震災復興支援映画「March」が上映され、最優秀外国語ドキュメンタリー映画賞も受賞していますが、同大使館は広報を行っていません。なぜこのような差が生じたのか、理由をお聞かせください。
2月27日付デイリー新潮オンライン版に『反捕鯨の本拠地で「ビハインド・ザ・コーヴ」が最優秀監督賞をもらったワケ』との記事が掲載されました。記事中、同映画の監督八木景子氏は「今後の目標は、不条理に制限されているIWCやワシントン条約から鯨を外して、自由貿易を可能にすることです」とコメントしています。氏のこのコメントが日本政府のIWC・CITESにおける方針と一致するのか否かをご回答ください。一致しない場合、貴外務省の捕鯨関係予算を同映画に投じることが正当化され得るのか、お答えください。
参考資料:
-妨害対策と国際理解柱 捕鯨関係概算要求で水産庁|みなと新聞
http://www.minato-yamaguchi.co.jp/minato/e-minato/articles/72268
-Film Event|在英日本大使館
http://www.uk.emb-japan.go.jp/japanuk150/events/film/Beyond_the_Cove.html
-反捕鯨の本拠地で「ビハインド・ザ・コーヴ」が最優秀監督賞をもらったワケ|デイリー新潮
https://www.dailyshincho.jp/article/2018/03010700/
Tweet